令和3年第1回北海道議会定例会は、2月25日開会し3月24日閉会しました。
3月10日の本会議において私は、自民党・道民会議の一員として一般質問に立ち
・新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた臨時的職員の採用、
・テレワークの推進、
・新型コロナウイルスワクチン、
・介護保険施設等におけるサービス利用、
・重層的支援体制、
・循環器病対策
の6項目について、知事などに見解をただしました。 このうち「ワクチン」及び「介護施設サービス利用」「循環器病対策」に関する要旨について報告します。
ワクチンの効率的接種体制実現のために
先ず「
ワクチン接種にかかる市町村支援」ですが
2月14日待望の新型コロナウイルスワクチンがわが国で初めて薬事承認されました。
このワクチンは、マイナス75度の超低温冷凍保管のもと、解凍後5日程度で使い切ることや20日間隔をおいて2回目接種を必要とするなどの特性から、接種事業を担う市町村は、医療機関との調整を始めとして会場確保やワクチン輸送及び接種対象者の足の手配に至るまで多くの課題を抱え奮闘中です。
接種事業を進めるにあたっては、地域の宿泊事業者や交通事業者の方々の協力を得て、会場や必要備品の確保更には会場への搬送手段の協力等々、地域が持つ力を借りながら体制づくりを進めることも有効な手法と思います。
そこで市町村の地域状況を活かした効率的な接種体制確立に向けた現状認識と対応について知事の所見を伺いました。
また過日の我が会派代表質問において「4月上旬供給の高齢者向けワクチンについて対応を検討していく」旨、答弁ありましたが、市町村の準備を考えると、早期に配分先を決定する必要があると思うが併せてお訊ねしました。
鈴木直道知事から
「道内においては、公民館など限られた公的施設の長期間確保や公共交通機関による円滑な移動が困難な市町村もあり、地域の宿泊事業者や交通事業者など民間事業者の方々の資源やノウハウを活用することは、接種体制整備の上で有効と考える。
地域実情に応じ、保健所や地域政策課を窓口に市町村が進める体制整備の支援に努めて参る」旨、
「高齢者向けワクチンについては、市長会など関係団体の意見も伺いながら、本道の広域性を鑑み、地域の接種体制確立と道の市町村支援の具体化に資するよう、全ての第2次医療圏で先行実施を行うこととした」旨、答弁がありました。
次いで「副反応への対応について」ですが
新型コロナウイルスワクチンは、その効果が大いに期待される一方で、一定程度の副反応が生じる可能性も指摘されています。
希望する方々に安心して接種を受けていただくには、地域においても必要に応じて医療相談が出来る体制を整えることが有効策と考えます。
このような対応を促すには、実施主体の市町村と地元医師会の密接な連携協力が必要と思いますが、道の考え方を伺いました。
三瓶徹保健福祉部長から
「市町村では住民からの問い合わせに適切に対応出来るよう、医療機関や医療関係団体とも連携し準備を進めているが、住民の方が接種を受けた医療機関に直接、副反応等の相談も想定されることから、道は国から提供される副反応の知見などを含めたワクチン情報について、市町村や医療関係団体などに速やかに情報提供するなど、相談体制構築に向けた支援に努めてまいる」旨、答弁がありました。
次に「
介護保険施設等におけるサービスの利用について」ですが
新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、介護保険施設等において、感染予防対策として、外部からの出入りを最小限にすることを理由に、一カ所の医療機関に一方的・独占的に診療変更することは、利用者や家族が自由に医療機関を選ぶことの出来る権利を侵害するとともに、利用者の囲い込みとも取れる行為であるとの声が、私のところに寄せられています。
感染予防対策とはいえ、利用者が希望するサービスを受けられないことは、本人にとって不利益であり、施設側のこのような対応はいかがなものかと思うが、道の考えと対応について伺いました。
三瓶徹保健福祉部長から
「介護保険施設等において、適切な感染防止対策が実施されているにも関わらず、感染の懸念を理由に入所者が必要とするサービスの利用を制限することは不適切であるとの国の見解が示され、その旨を、事業所等に周知徹底を図っている・・・今後とも、入所者等が希望する、又は必要とする各種訪問・通所系サービスや訪問診療等について状況に応じて、きめ細やかな対応に努めるよう介護保険施設等に対し通知するなど周知徹底を図り、サービスの維持、確保に向け取り組んで参る」旨、答弁ありました。
「
循環器病対策について」ですが
平成30年12月「健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法」いわゆる「循環器病対策基本法」の成立に伴い、循環器病対策を総合的かつ計画的に推進するため、国が定める基本計画に基づき、都道府県には推進計画の策定が義務付けられました。
令和2年10月27日「循環器病対策推進基本計画」が閣議決定され、循環器病の発症及び重症化予防や急性期から維持期までの医療提供体制の整備など幅広い対策を総合的に推進するとしています。
本道においても循環器病対策は極めて重要課題と考えることから、今後の取組みについて訊ねたところ
鈴木直道知事から
「生活習慣の改善や医療連携体制づくりなど、循環器病の予防や早期発見など、これまでの取組みの整合性を図りつつ、法に基づき医療関係者や救急業務従事者などで構成する「循環器病対策推進協議会」を設置し、これまでの取組みの検証とともに、緩和ケアや相談支援の取組など、本道の循環器病対策の充実に向けた検討を深め、国の基本計画に基づき、「北海道循環器病対策推進計画」を策定し、道民の健康寿命の延伸に一層取り組んでまいる」旨、答弁ありました。
3歳の姪っ子も応援に駆けつけてくれました。
こちらは新しい議場に設置された完全防音の親子席からです。休憩時間に記念撮影。
親子でも傍聴できますので、ぜひたくさんの方に議会傍聴に来ていただきたいです。